オイスカ高校のマングローブが紹介されました

オイスカ高校がマングローブ(メヒルギ)を育てはじめて

今年でちょうど20年になります。もう3.5㍍ほどにまで

大きく成長し、毎年8月には、たくさんの花を咲かせてくれ

ています。そこから、2000本を超える種子を採取して、

数年前から植栽面積を増やしています。

こうしたオイスカ高校のマングローブの栽培活動を、見学

に来てくださったこともある東海大学名誉教授の松田先生

の静岡新聞「時評」というコラム欄を紹介させていただき

ます。新たな水産資源と観光資源としての浜名湖について

書かれている中に、オイスカ高校の活動にも触れられてい

ます。

□■□■■2月22日(木曜日) 静岡新聞  朝刊掲載■■□■□

静岡新聞(マングローブ)2.22-1

時評  松田 義弘

浜名湖のマングローブ

自然と対話できる場

 地域生物資源研究所の久保靖理事長から年賀

状をいただいた。浜名湖でマングローブとドウマン

蟹の繁殖を目指した10年間の研究は一段落し、オ

イスカ高校に引き継いでもらうことにしたとのこと

である。

 幻の珍味と言われる浜名湖のドウマン(ノコギリ

ガザミ)はマングローブ干潟で成育するマングロー

ブ蟹と同種である。一方、浜名湖奥の干潟では、

植林などの自然教育や国際協力活動で知られる

オイスカ高校がマングローブ(メヒルギ)を育てて

いる。

 オイスカ高校の中村勝年先生からは、オイスカ

高校のマングローブは樹高3・5㍍を越えたという

年賀状をいただいた。既に18年を経て生態系破

壊の心配もなく、浜名湖の生態系の一部となって

いる。(オイスカ高校の活動は本紙「こちら高校生」

で紹介されている。昨年11月8日)

 ”常緑のマングローブ林と幻のドウマンの組み合

わせで浜名湖の新たな観光資源となり、水産養殖

業の6次産業化にもつながる”。このように考えて久

保先生(静大名誉教授)は上記の研究所(NPO)を

創立し、浜名湖の自然環境と資源の再生を進めて

こられた。(本紙時評2012年6月6日)

 地域の関係者を招待しての試食会では、甲径10

㌢にも成長したドウマンの唐揚げが参会者を驚かせ

た。ハウスでの養殖からマングローブの林に移し、

浜名湖の自然環境に一本化させることが次の課題

である。

 生物の揺りかごといわれる干潟は地球から消えようと

している。浜名湖は家族で楽しむ貴重な干潟遊びの

場でもある。しかし、アサリの不漁で2年続いて中止と

なった潮干狩りは今年も危ぶまれている(本紙1月18

日)。自然と対話のできる浜名湖として子どもたちに残

したい。

 奄美大島などのマングローブ林はテレビでも度々放

映され、海の森として親しまれるようになった。林の中で、

時折パチン、パチンという音が聞こえる。マングローブ蟹

が手のひらほどもあるシレナシジミを大きなハサミで割っ

ている音である。浜名湖でアサリを叩く音に子どもたちが

緊張する様が目に浮かぶ。

 浜名漁協は地域ブランドを国が保護するGI制度にド

ウマンを申請するという(本紙社説2月4日)。久保先生

が精力的に続けられ、オイスカ高校の生徒たちが引き

継ぐ活動を支えることを期待したい。水産の専門機関、

漁業者、行政は傍観していてはならない。

             (東海大名誉教授)

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