月刊高校野球CHARGE!9月号(神奈川/静岡)に掲載されました!

朝日新聞が毎月発行している「月刊高校野球CHARGE!」(神奈川/静岡)

の中で、「躍進のベス8」としてオイスカ高校野球部が大きく取り上げられました。

20190822野球部(朝日新聞月刊高校野球9月号)

オイスカ

「スマイルベースボール」

4回戦で強豪・加藤学園撃破。監督就任1カ月のミラクル劇

 今夏、オイスカがミラクル劇を起こした。

4回戦ではシード加藤学園を撃破、準々決勝

で敗れたが、ベスト8進出の快進撃は静岡大

会に新たな風を吹かせた。(取材・栗山司)

 

■「新風」が吹き荒れる

 「私が一番ビックリしています」。4回戦で

加藤学園を下したオイスカの永井浩二監督は、

試合後の囲み取材で選手たちの成長ぶりに目を

細めた。

 この夏はまさに「ミラクル」の連続だった。

2011年に野球部が創部し、夏は2回戦が最

高成績。だが、今年は一味違った。チームは

試合を重ねるごとに自信をつけ、次々と奇跡

を起こした。初戦で延長11回に及ぶ激闘を

制すると、2回戦では9回表に4点ビハインド

から大逆転勝利。そして、4回戦ではシード

校の加藤学園と対戦する。

 5回の1点の先制を許すも、6回に2死満塁の

チャンスを迎える。ここで加藤学園はエース

投手を投入するも、5番・田代太路(3年)が

左中間へ弾き返す。2者が生還し、逆転に成

功した。さらに8回にも田代がタイムリーを放

ち1点を追加。投げては、永井監督が「この日

のために用意してきた」という左腕の高橋佑斗

(2年)が期待に応え、最後まで投げ切った。

優勝候補を相手に3対1で勝利。快進撃に、選手

は喜びを爆発させた。

■新指揮官が短期間で改革

 大会1カ月前に就任した新指揮官がチーム

を改革した。永井監督は広島商、亜細亜大を

経て、社会人野球でもプレー。その後、渡米

してニューヨークメッツのプルペン捕手も経

験した。2006年12月から常葉大浜松キャンパ

スの監督を務め、チームをリーグ優勝に導い

た実績も持つ。

 永井監督は今年6月にオイスカへ。就任後、

「監督の顔色をうかがってやる野球はつまら

ない。野球は楽しくないとダメだ」と選手に

訴えた。

 合言葉は「スマイルベースボール」。夏の

大会まで時間がなかったが、永井監督は「LINE」

も使いながら「困ったら何でも言ってこいよ」と、

選手と近い距離で接した。「監督が来てから、チ

ームがすごく明るくなりました。練習でも試合

でも笑顔が出るようになって。野球面では考え

ることの大切さを教えてもらいました」(岸龍亮

主将=投手)

■新しい歴史を築く

 準々決勝では昨夏準優勝の島田商と対戦。

序盤から劣勢となるも、7回に同点とする。

6対10で敗れたものの、今大会を通して見せ

た諦めない姿勢を最後まで貫き通した。

 試合後のラストミーティング。「悔しい」

と泣きじゃくる選手に向かって永井監督はこ

う語りかけた。「みんなで力を合わせて、

こんなに素晴らしいゲームができた。立派

だった。さあ、顔を上げて、笑顔で帰ろう」。

オイスカの「スマイルベースボール」は今

始まったばかりだ。

 

オイスカ・永井浩二監督

1戦1戦自信をつけてくれた

 「私が監督に就任し、約1カ月という短い期間

だったが、選手たちは精神面で大きく成長してく

れた。今大会はチャレンジャーの気持ちで挑んだ

結果、1戦1戦自信をつけていった。最後まで諦め

ない3年生の姿は下級生にも受け継がれると思う。

ウチはグラウンドが狭くてやれることが限られる

が、だからこそできることがある。来年、さらに

上のステージに行くために、2年生と1年生で頑張

っていきたい」

 

秘密兵器のサウスポーが躍動

高橋佑斗(2年=投手)

 4回戦、加藤学園相手に永井浩二監督が秘密

兵器として送り送り込んだのが左腕の高橋佑斗

だった。今年5月に腰痛を発症。6月復帰したが、

3回戦まではリリーフでの登板のみだった。ス

リークオーターから打者の手元で伸びるストレ

ートスライダーが武器。「抑えてやろうという

気持ちだけだった」と、加藤学園戦で1失点完投

勝利を飾る。続く、準々決勝の島田商戦でも先発。

6回まで粘りの投球を見せた。しかし、7回の打席

の際に死球を受けて降板。チームも敗れた。

今夏の経験を財産に、秋からはエースとしてチー

ムを勝利に導く。