卒業式当日、卒業生代表でインド留学生である
ジャワド・バブくんが謝辞を述べました。
日本語がまったく分からない状態でやってきたジャワドくん。
たった２年で日本語もとても上達しました。
今日は、一部ですが、謝辞の内容を紹介させていただきます。
謝辞
人は、人生の色々な段階で成長しますが、流れ行く人生の最も
重要な通過点は、青春時代にあります。あらゆる方向から、私たち
の青春時代に、成長する機会を与えてくださったのは、このオイス
カ高校でした。
二年前の春。旅立つ私に父が言いました。
「お前が今から2年間留学する日本というすばらしい国だから、き
っと何か新しいことを学べるよ。その経験を自分の国に役立てられ
るような人間になりなさい」。この言葉は、私に、親元を離れて海外
へ行く不安よりも、希望や勇気を与えてくれました。そして、新しい
夢も。
それまでの私が日本について知っていたことは、ヒロシマ・ナガ
サキのことや優れた工業技術があることくらいでした。しかし、一番
関心を持っていたことは、日本が、第二次世界大戦の敗戦から、
たった十数年で驚くべき復興を遂げたことでした。この国にそれが
できた理由を、この目で確かめたいという思いを持って日本へと旅
立ちました。
・・・
こんな文章で始まる謝辞。文章の流れも、とても素敵ですよね。
彼は、日本人の感謝の心がすべてのもととなり、働き者で、思いやりのある
日本人の気質を作り、経済大国へと導いたのだと思ったのだそうです。
また、寮での集団生活では、考えの違う友人との関わり方などに悩み、
「自分のことだけではなく、周りのことも考えながら生活しなくてはならない」
ということを身をもって学んだそうです。
そして最後に、里親のみなさまへの感謝と、オイスカ高校で心をくだいて
指導してくれていた先生方への感謝を述べ、日本とインドの架け橋となって
活躍することを約束してくれました。
みなさんのご活躍を、楽しみにしています。
また、学校にも遊びに来てくださいね。
